2010年から、新潟アレルギー研究会の第3代会長に就任しました、新潟県立柿崎病院長の藤森勝也です。
アレルギーとは、体外から入ってきた異物、非自己(からだにとって不必要、有害なもの)を排除するための本来有用な免疫反応が、自分のからだを構成する組織に障害をおこすことにより、からだに不利に作用する状態のことです。
たとえば喘息では、ダニやハウスダストなど空気中に含まれた異物が気道内に入り、これを排除するためにおこった免疫反応で、せきやたんが出たり、気道が狭くなったりします。
気道が収縮し狭くなること自体は、ダニやハウスダストが体内に入ってこないようにする生体反応ですが、実は自分自身の呼吸困難、ゼイゼイ、ヒューヒューなどの喘息発作として自身を苦しめているのです。
喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎などのアレルギー疾患は増加しています。
1982年に発足した新潟アレルギー研究会は、アレルギー診療の充実と発展を目指し、年2回の学術研究会を開催してきました。
内科、小児科、耳鼻科、皮膚科、眼科などの専門医、アレルギーに関心のある医師・薬剤師が集まり、会員相互の交流を深めています。今後も新潟県のアレルギー診療向上のため、継続してまいります。
1995年に財団法人日本アレルギー協会により毎年2月17日から2月23日を「アレルギー週間」とすることが定められました。これは日本人である石坂公成先生がIgE抗体を発見し、米国のアレルギー学会で発表した2月20日を「アレルギーの日」とし、その前後1週間を「アレルギー週間」としたことによります。
このアレルギー週間の事業として、市民公開講座と医療相談会を新潟市で開催してきました。
これからも、住民・医療従事者向けに、アレルギーに関する有用な情報提供、日頃から疑問に思われていることにお応えすべく、この啓発事業を継続していきます。
今後とも、新潟アレルギー研究会の活動にご理解、ご協力いただきたくお願い申し上げます。
新潟アレルギー研究会 会長 藤森勝也
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